スポンサーリンク

ニュースサイトショックはテキストブログを殺すか

今日はちょっと自戒も兼ねて、ゲームミュージックとはあまり関係ない文章を書いてみようと思います。内容は、ニュースサイトに取り上げられた側から見た、そして考えたことですが、いままでこういった視点のものって意外と少なかったように思えたのもありましたので。

先日、『何故、初回特典にはゲームサントラが多いのか(前編)(後編)』と『アニメ化の際、何故ゲーム音楽はアニメで使われないのか』のエントリーをあちこちのニュースサイトさんなどで紹介していただきました。

こういうふうに取り上げてもらうのは、正直嬉しいものです。その方に読んでいただいた証明になり、その上一言コメントを付け加えていただくと、どう思っているかがわかって非常に参考になりますから。まあ、ブログに限らず、ネット上において文章なり作品なりを発表する人間にとって、アクセス数が上がるということはほとんどの人にとって嬉しいことでしょう。発表する以上は多くの人間に見て、読んでもらいたいというのはきわめて自然なことですから。

しかし、アクセス数というのは水もの、というかけっこう上下が激しいものです。Googleトレンドなんかを見ても、出来事によって急上昇と急下降するものなんてのはザラですし。

しかし、そう言うことを知り、しっかり心得てないと、それ故の罠にはまってしまう可能性があるのです。


一度大手のニュースサイトさんなどで取り上げられると、ヒット数が数十倍、すごい時には数百倍にも跳ね上がります。
私のところのこの前の例で取ると、普段、1日200HIT前後だったアクセス数が、最高時には1万を超えました。つまりいつもの50倍ですね。

それを表す言葉としては適当なものが見つからなかったのですが、一昔前には「ちゆショック」(2000年代前半の超大人気テキストサイト、『バーチャルネットアイドル ちゆ12歳』さんで取り上げられたためにアクセス数が爆増すること)なんてものがあったような気もします。今だったら『ニュースサイトショック』とでも言うのでしょうか?

 

しかし、人気のあるニュースサイトさんというのは、だいたいは多くの情報を1日に大量に扱い、そして連日更新するので、すぐにそのリンクは下の方に流れてゆきます。

すると当然アクセスする人は減ってゆき、ヒット数は徐々に下がってゆきます。今回の場合は複数のサイトさんに取り上げていただいたので、ややそのスピードは遅かった感じですが、まあ普通なら過去ログに落ちた時点で数えるほどになるでしょう。

でもそれは当然ですね。現在、ブログの数は上位10社のブログだけでも100万、1日のアクティブユーザー数だけでもその1/3はいるみたいです(ま、日本のブログ状況だと、多くは個人日記だとは思いますが)。それに加えてHPを合わせるとなると、さらに対象数は増えるでしょう。

そんな中から有益な情報を探すわけですから、同時に更新した文面を必ず見てもらえるという保証はないわけです。というか、一度発見されただけでもかなりの確率だと思います。まあ、もしかしたら各々のニュースサイトさんでその辺を絞り込むノウハウがあるのかもしれませんが。

 

しかし、リンクされた側としてはそこを認識していないと、一度上がってびっくりしていたものが、数日間激減していくだけどいう状況を目の当たりにしてしまうわけです。

で、そこでテキストを書いた人間がそんなものだと思い直し、いつものように書けば元に戻るだけで、今までの平均より上がることはあっても下がることはあまりないでしょう。

ですが悪く言ってしまうとアクセス増の味が忘れられない場合、「やけに取り上げられた系の情報ばかり書き、ふたたびリンクされることを狙ってしまう可能性があります。

しかし、現実的にはそう狙い通りになることはないと思います。しかも、多くの場合はその人が持っている「書きたいこと」は「読まれるもの(アクセスを集めやすいもの)」に代わってしまい、個性が失われるという結果になってしまうということさえあるのではないでしょうか。

 

ま、一度万馬券を当てた人の心理にも似たものがありますね。200倍を当てたら、もう10倍の馬券を買っても満足しなくなり、大穴狙いばかりになって外しまくるって例です。これだけならまだいいほうで、しまいにはリンクやトラックバックを貼りまくり、なんとしても気づいてもらおうとする行為に走ってしまう可能性もあります。そしたらもう、迷惑がられることはあっても、良い意味で取り上げられることはないでしょう。そして最終的には、「いつまで経っても上がらない」と、更新意欲自体が薄れてしまい、終焉を迎えるというわけです。

 

私の場合、ネット歴やブログ歴もそれなりに長く、過去にも同じ事があったために今回の経緯も「まあこんなところか」と自然に思えます。(ちなみに取り上げられる前に比べれば、減ることはほとんどなく、微増ではあるものの増える方が多いです)

ただ、やはりそういった経験の浅い方の場合、上記の悪いケースのようになってしまうこともあるのではないでしょうか。

 

……まあ、実は正直私も経験が浅い頃はそういう誘惑が働いたので、こんなことを思い出しつつ書いているのですが。(まあなんとか上のようなことを考えてさほど暴走せずにすんだと思いますが)

しかし、だからといって取り上げる側が悪いということは全く言えないと思います。つか、そんなこと言ったら責任転嫁も甚だしいでしょう。例えば、宝くじが当たって自堕落な生活になってしまったからといって、宝くじが悪いのかと言えば、(本人以外で)そんなことを言う人はまずいないでしょう。
そのままいつものように書き続けるもそうでなくなるも、結局は本人の心次第なのですから。

 

ま、そんなわけでこのブログは『ゲームミュージック』というものを、好きに扱っていくというスタンスで行こうと思います。時々趣味でこういった方向にずれますが、その時は生暖かく見守っていただければと思います。

 

タイトルとURLをコピーしました